自然薯堀りに出かけよう!!




秋の里山は

美味しい自然の恵みがいっぱい♪


美味しい体験  ワクワクヽ(^o^)丿 なのじゃ
その中でも、自然薯堀はもっとも体力を要する。
自然仙人に言わせれば、


「自然薯堀はスポーツである。」

それほどに体力が必要なのじゃ。
しかも根気も必要。

心してかかるように。


風のさわやかな秋の事とは言え、さすがに汗だくになる。

しかも、蚊にも悩まされる



こんなことを書くと、自然薯堀はやめようと思う方がいるに違いないが
大物を掘り上げた時の感動は何者にも替え難い満足感を運んでくれる自然薯堀りは、

アウトドアに興味がある方なら一度は経験してほしいものじゃ。


ある種の達成感、至福の瞬間が訪れる。
脳にドーパミンがめぐる。

大げさかもしれないが、仙人はまさに中毒患者のようじゃ。


自然薯堀をする人々はこの達成感にとらわれて
秋になるとウズウズしてくる人が多い。



しかも、
あの天然の自然薯の味は、この苦労が無ければ味わえない。


独特の香り・・・

山の香りだ・・   香りをお伝えできないのが っ残念!!




私は、すりおろしてかつお出汁で伸ばしてとろろにするのが一番好みじゃが、

団子汁もいい
キノコのお澄ましにすりおろした物をサジですくって浮かべると
旨い自然薯団子汁が出来上がる。

蕎麦との相性も抜群じゃぞ。



自然仙人が始めて自然薯堀りを経験したのは中学2年生の秋じゃった。

近くの(少し田舎に引っ越してきたために自然薯堀が可能になった)里山の小道沿いに
黄色く輝く自然薯の葉っぱを見つけてな(自然薯の葉がどんなものかは以前図鑑で見たことがあった)、
近くに落ちていた木の枝で地面を掘ったんじゃ、すると20cmほどの自然薯が姿を現した。


これには感動した。 ドキドキ )^o^(
食べれる芋が、山の中で手に入るのじゃから・・・???

んっ・・・

ちょっと変な感じかの?、じゃが自然の食べ物が山の土の中に埋まっているのだ、
それを掘ればいい。

スーパーで売っている山芋とは違う。

自分の力で食べ物を探すのじゃから。
旨くないわけが無い、でもきっと自然薯は買っても旨い。


ツーリングに出かけた九州で食べた山掛け蕎麦は旨かったなぁ。
本物の香り高い自然薯のとろろがドッカリとのった蕎麦だったなぁ〜 



話がずれたが、
自分で自然の食べ物を収穫するという体験は
子供たちにこそ経験して欲しい。

私には、15少年漂流記 や ロビンソンクルーソーの世界が目の前にあるように感じた。
きっと、小説にあるような自給自足のサバイバル生活に対する憧れがあったのだろう


この自然薯体験はそれ以後の、私の狩猟採集アウトドアへの入り口となったのは間違いない。



ぜひ一度、自然薯堀にチャレンジしてほしい。
小学生くらいのお子様をお持ちの方であれば、子供たちにその経験をさせてあげるのも
素敵だと思う。


自然薯はキノコのススメにも書いたような里山で
いくらでも見つかるはずじゃ。
キノコとシーズン、場所ともほぼ重なるので、1日にどちらも体験できるのがうれしい。

自然薯は光の当たる場所を好むために、切り開かれた里山の境目や
小道の脇に多く見られるぞ。

また、穴場なのが山を切り開いて開発された住宅地の周辺。
このような場所は自然薯が育つのに非常に適した環境である場合が多いのじゃ。



では、具体的な掘り方について書くとしようかの。

 
目印は葉じゃ!、

10月になると黄金色になるので判りやすいぞ。

少し経験をつめば車で走りながらでも横目で自然薯の葉を発見できる。

じゃがな、
危ないから運転中はよそ見をしていかんぞ!


蔓には「むかご」と呼ばれるものが着いておるが、
これは自然薯が繁殖のために
作る種みたいなもので、小さな丸〜楕円形のいわば自然薯の子供なのじゃ。

味は自然薯と変わらず美味しいので見つけたらぜひ集めて食べてみるとよい。

「むかご」の食べ方&写真
写真のものはまだ青々としておるが・・・

をしっかり見ておくように!! ←ポイント1

葉を見つけたら蔓の太さを確認して根元までたどっていくのじゃが、途中いろいろな植物の蔓が絡み合っていることも多い。

自然薯の蔓は比較的硬くそして表面は滑らかじゃ。←ポイント2
蔓に細かい毛が生えているものは違う植物の蔓じゃから
間違えないで根元までたどるのじゃぞ!

丹波笹山の「ヤマノイモ」や伊勢の「伊勢イモ」も同じような
仲間じゃが、葉の形が少し異なる。

まずは小さいものを掘ってみよう。
蔓の長さが2〜3m、根元の茎の太さが2mmもあれば、20cm以上の自然薯が掘れる筈だ。

ただし、土が固い場所や、小石の多く混ざった場所の自然薯はあきらめたほうがいい。←ポイント3

掘りにくいだけではなく、自然薯がいびつな形で食べにくいからじゃ。

また、蔓はできるだけ切らないようにしておくことをお勧めする。
蔓の下を掘るのじゃが、
真下ではなく、5cmほど離れたところから垂直に掘る←ポイント4
これは、自然薯をスコップ等で傷つけないようにするためなのじゃ。

上の写真は蔓が4本も密集して生えているところで、 一つの穴だけで4本の自然薯が掘れる。(うち一本は小さかったので埋め直しておいた。)

手前の部分を掘り始めたところじゃ。

蔓の太いものから順番に数字をつけてある。
写真をクリックすると別ウインドウで少し大きな写真が見られるぞ。
少し掘ったら、

自然薯の方向に向かって、注意深く土を崩す。

すると蔓の下2〜3cmほどでヒゲが出てくる。←ポイント5

分かるかのう?         →
ヒゲが自然薯の特徴なので、
10cmも掘ってもひげが出てこなければ

違う蔓を掘っていると言うことじゃぞ (>_<)

他を探そう。
ヒゲが確認できれば、後は体力の限りひたすら掘る。
掘っては自然薯方向に土を崩し、自然薯があることを確認してまた掘る。
掘っては崩し、掘っては崩す。

この作業をひたすら繰り返す。
徐々に現れてくる自然薯にワクワク感と

「途中で折ってしまうものか」
という闘志がメラメラ湧き上がってくる瞬間じゃ!

お気づきなった方もいるかもしれないが、
斜面に生えている自然薯はとても掘りやすい。

掘りあげる土の量も少ないし、より浅い穴で大きな「自然薯」が掘れるからなのじゃ。

仙人の活動地域である近畿から中部にかけては黄土色の山土の場所がベストじゃ。
これは、地域によっても異なるし、経験がものをいう部分なので最初は掘ってみるしかない。

さあ〜て、堀る作業も大詰めを迎え、自然薯の下の端を探り当てる訳じゃが・・・

これがなかなか難しい。

もう終わりだと思って自然薯を引っ張るとポキッと音がしてまだ下に残る部分から折れたりしたらがっかりする。

まあその辺のところは経験を積むしかない。

うまくいくとこんな感じに自然薯が掘れる。         → → →
さて仕上げじゃ

掘った自然薯を穴から引き上げるにはどこかで折らなきゃいかんが、

仙人は「ヒゲ」の下20cmほどのところで折ってくる。       → → →

「ヒゲ」の付近を残しておきその辺まで埋め戻す。

こうしておくと来年また自然薯がそこから成長して数年後には立派な自然薯が掘れる。

来年のためだけでは無い。
実は蔓に近い芋の部分は灰汁が多いようなのじゃ

摩り下ろしても灰汁が多いと
すぐに褐色に変色して見るからに旨そうではないのじゃ

埋め戻した穴に成長した自然薯は掘りやすいから、ぜひ「ヒゲ」の付近を残すことをやってほしい。

また、蔓を切らないようにして埋め戻すことで、自然薯の成長を助けることができるのじゃ。
掘った穴は必ず埋めること。

これが重要

人の掘った穴に落ちるなんて楽しくないし危険だからという意味でのマナーでもあるが、
いつまでも美味しい自然薯に素敵なフィールドで巡り合うためにぜひとも実行するのじゃ。
さて、自然薯堀の装備だが、長袖、長ズボンは基本。
皮の手袋も必需品じゃ。
土を手で掻き出したりと、軍手より土の進入が少なく丈夫な皮手袋が良い。
寸分の隙もない??仙人の自然薯堀り姿→ → →

虫除けスプレーも忘れてはならんアイテムじゃぞ。

汗で流れるから現場にも持っていくのがGoodじゃ!
また最近では、スズメバチの被害もよく耳にするが、

スズメバチは黒いものに向かって攻撃する修正があるので
白っぽい服装をすることでスズメバチによる被害を最小限にすることができるのじゃ。

仙人は中学生の時に父親と山に入り、愚かにも黒い服を着ていた私一人だけスズメバチにさされてひどい目にあったことがあるのじゃ。
そして、ショベルやスコップ

最初はショベルやスコップで良いと思うが、慣れてくると、使いやすい道具がほしくなるのもじゃ。

← ← ←仙人はこんな道具を使っておる。

右は 金象印 HS穴掘り
これは 穴を広げずに掘り下げるのに非常に便利なのじゃ、掘る時間は半減するぞ! ただし重たいのが難点。

左は「芋掘り」造園用の根切りにも使われる。
使い穴を掘り下げたり、自然薯の周りの土を崩したり、
固めの土や石をどけたり、邪魔な木の根を切ったりと自然薯堀の優れものじゃ。
達人たちの道具はこんな感じじゃ
 → → →


ご近所のホームセンターでも手に入るかもしれんが。

一応、写真に購入可能なリンクを張ってある。
金象印 山芋掘り円ピ金象印 山芋掘り円ピ
金象印 山芋掘り円ピ
金象印 HS穴掘り金象印 HS穴掘り
金象印 HS穴掘り
さあ、準備が出来たらフィールドにでかけるのじゃ。\(^o^)/

なにわともあれ、まず目印の自然薯の葉を見つけたら掘ってみることじゃな。

最初は小さい(蔓の細いもので)自然薯の確認を兼ねて練習じゃ

慣れたら、大きな自然薯に挑戦してくだされ。

自然薯の大きさの目安は、蔓の太さ。
地面から出ている部分の太さでだいたいの長さを推測できるのじゃ。
直径5mmを超えるようなものであれば
長さ1mクラスの自然薯に出会える、ワクワクするのう


余談じゃが

葉が十分に黄色くなったものを掘るほうがベストだが、
自然薯堀りファンは秋がやってくるのをてぐすね引いて待っているので
そんな流暢なことを言っていると、先を越されるかもしれんぞ。

思い立ったが吉日じゃ
ほれ、フィールドに行ってみなされ
自然薯ファンがいれば必ず、掘った跡があるはずじゃ。

もうひとつ
自然薯堀の達人は秋に目印をつけておいて、冬に掘るそうだ。
仙人はまだ経験が無いが、蚊もいないし、暑くないのできっと快適な自然薯堀が出来るのであろう。


では 皆さんも
自然薯堀りにトライしてみてくだされ。

楽し〜いくて  美味し〜くて  しんどいのじゃ(笑)