薪ストーブの魅力


部屋の中でも焚き火が出来るっ!!??  

その事実を目の当たりにした驚きと感動は今でも忘れない。


友人が新築した家に薪ストーブを設置したのだ。
その家に遊びに行くと真冬だと言うのに家族全員Tシャツ姿で
少し??太めの友人(その家の主)は額に汗すら浮かべているのだ。


楽しくてついつい薪を入れすぎて・・・と言っていたが


暖かいというより、暑いと言ったほうが適切な表現だ。
しかも、大邸宅と言うほど広い家ではないが、薪ストーブ1台で
家中のすべての部屋が暖かいのだ、
窓を開けると外の冷気が涼しくて心地よいとさえ感じる


体の心から温まる暖かさは、そう低温のサウナで温まった体に近い感覚。
冷たい外気の触れてもしばらく冷えない。

その炎の揺らめきは、どれほど心を癒してくれることか!!!

しかし、なんと言っても、家の中で焚き火が出来ると言う事実に
どれほど衝撃を受けたことか。

キャンプに行っても、BBQに行っても気がつけば火の番をしているという
私にとって冬の究極の遊び道具に思えた。

それまで薪ストーブという言葉さえ知らず、聞いても暖炉と薪ストーブの区別さえ出来なかったのだが
目の当たりにして、火遊びをする子供のようなドキドキワクワクする感覚に襲われたのだった。


いまどき原始的なストーブだと思われるでしょうが、
これは理論では説明できないんです。

いかに辛い薪集めが待っていようとも(実は楽しい男のロマンだったりもします。)、
燃料の安い石油ストーブがあろうとも
薪ストーブをやめられない。




設置して感じたメリットは

@ とにかく火を見ているだけで楽しいとう事。 
  火を見ていると安心するというのは人間の遺伝子に組み込まれた作用なのだろうか?
  TVを見る時間も減って、時折時間が止まったように火を見つめている自分に気づく

A 暖かい。
  その暖かさは熱対流と輻射熱によるもので、一旦部屋を暖めてしまうと、じんわりと
  包み込むような暖かさで部屋全体が温まる。
  薪ストーブの暖かさは体験しないとわからないと思いいますが、実にすばらしい・・と私は思う。
  ただし、古い家では機密性が弱く、薪ストーブの能力は少々大きめのほうがいいようです。

B 空気が汚れない。
  燃焼した空気を室内に放出しないので、常に空気がきれい。
  しかし、機密性の高い家の場合、吸気ダクトを設置したほうが良い場合がある。

C 秋の声を聞くと、早く火を入れたくてウズウズしてくるぐらいすばらしい。

D 石化燃料に頼らない薪ストーブは、エコロジー暖房器具だといえる。
  薪を燃やすことで暖を取るのだが、その燃焼過程で放出されるCO2は木が生長するときに
  吸収したCO2量に相当し、循環型の暖房器具である。
  薪として使用できる木材の多くが、ただ処理の大変なゴミとして焼却されているのだ。

E 薪集めに必要だとの理由で、チェンソーを買うことが出来た。
  一回使ってみたかったんだよな・・・
  燃料代より高い気がするけど、たぶん気のせいじゃない これはデメリットですね。たぶん


設置して感じたデメリットは

@ 薪の確保が大変。
  これは経済的に豊かな方には関係の無い話だと思うが、燃料になる薪を集めなければならない。
  購入する方法もあるが、この場合エアコンで暖房するのに要する費用の3倍ほど掛かる計算になる。
  裕福でない私の場合、薪は多方面に声をかけて不要になった木材(広葉樹)を分けてもらう。

A 薪を自ら集める場合は薪をストックするスペースが必要。
  薪は1年以上乾燥する必要があるので、2年分程度の薪をストックするスペースも
  必要になってくる。
  薪集めも楽しい作業ではあるが、1年分となると想像以上の量となるので、根性が必要。

B 年1回の煙突掃除をしなければいけない。
  自分ですると危険や苦労が伴うが、shopにお願いすることも出来る。

C とにかく乾燥する
  薪ストーブは他の暖房器具以上に乾燥するようだ。
  常に薪ストーブの上にヤカンをかけていても結露ひとつしないほどなので、
  ヤカンに水は必需品だし、観葉植物の水遣りも夏と変わらないくらい必要。
  洗濯物だって3時間もあればカリッと渇いてしまう。これはメリットだな

という訳で、薪ストーブを導入するメリットとデメリットがあります。
しかし、デメリットの部分はほとんど経済的な面で解決できる部分ですので、
アウトドアの好きな方で、多少生活にゆとりのある方なら、メリットばかりではないでしょうか。






そして、家に帰るころには絶対薪ストーブをのある家に住むぞ!と決心していた。
そのころマンションに住んでいたのに・・だ。

それから3年。
とうとう買ってしまった。
薪ストーブと、それを設置する家を。

予算の都合で、小さな家にはなったけれど、薪ストーブスペースは確保した。
でもお金が無いから、薪ストーブの設置はすべて自分ですることになった。


もともと、工作の好きな性分だったのでさほど苦労しなかったのだが
薪ストーブは見かけ以上に重たかった。


休みの度にレンガを積み、石を張り、天井に穴を開け煙突を立てた。
屋根の防水工事は当初何度か雨漏りに見舞われたが、試行錯誤の末、台風の大雨でも平気な
屋根が完成した。

設置の様子


友人宅の暖かさから推測して、ひとまわり小さな薪ストーブを導入することにしたのだが
これは、失敗だった。
家の気密性を考慮していなかったのだ。
友人宅は新築、我が家は築15年の中古、その差は大きかった。
薪をガンガンたいても家中を暖めるには少々力不足だった。


ともあれ12月の中ごろに薪ストーブが家にやってきた。
自分で設置をすべてやったために予定より1ヶ月あまりずれ込んで、
クリスマスを目前に控えた時期まで工事に時間が掛かってしまったのだ。


薪も、とにかく急いで集めた。
乾燥している薪を集めるのはなかなか大変だったが、
たまたま、声をかけた造園屋さんが、5年前に切り倒した樫の木が数本あるから
好きなだけもって行けとのご好意でなんとかそのシーズンの薪を確保できたし、
薪ストーブを愛する人たちのとの薪集め会にも参加して、順調に薪が集まってきた。


三重県という地域柄、厳しい冬を越さなければならないと言うわけではないが、
薪ストーブの暖かさには子供たちも喜んでくれているようだ。
一番喜んでいるのはもちろん私自身であるのは間違いない。

ホウロウびきの薪ストーブはOFFシーズンにはインテリアの一部として活躍?している。



しかし、そのすばらしさは体験しないと決して実感できません。

薪ストーブみ興味を持った方は、冬に一度薪ストーブを炊いている家にお邪魔させてもらうと良い。
巻きストーブを炊いている家は煙突があるし、家の周りには薪が沢山積んであるから

一目瞭然。


そんな家を見つけたら突然押しかけていって「薪ストーブを炊いているんですか」と聞けば
お願いしなくても、

案内してくれるし、


いろいろ教えてくれるし、


多分お茶も出してくれる(笑)


それくらい薪ストーブは薪ストーブユーザ−にとっては自慢したいお宝なのだ。


もし、我が家にアクセス可能な方がいらっしゃいましたら、どうぞ遠慮なくお立ち寄りください。



もちろん、専門店が各地にあるからのぞいて見るのも良いですよ。
薪ストーブを扱うHPも沢山あります。



薪ストーブという存在を始めて知った方も、
興味があったにも、

ぜひ一度、そのすばらしさに触れていただけたらと思います。